特養・老健・グループホーム・デイサービス・訪問介護 — 6施設の年収完全比較

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結論: 施設別の年収・働き方マトリクス

施設年収目安夜勤業務負荷おすすめ度
特別養護老人ホーム高め(全国平均約400万)あり(月4〜6回)⭐⭐⭐⭐
介護老人保健施設(老健)中〜高あり⭐⭐⭐
グループホームあり(1人体制)⭐⭐⭐
デイサービス(通所介護)なし⭐⭐⭐⭐
訪問介護中(歩合次第)なし(基本)低〜中⭐⭐⭐
有料老人ホーム施設次第で大幅変動あり⭐⭐⭐

1. 特別養護老人ホーム(特養)

概要

原則 要介護3以上 の高齢者が長期入所する公的施設。介護職員にとっての花形。

年収・待遇

  • 全国平均: 約400万円
  • ベテラン: 450〜500万円
  • 賞与: 年3〜4ヶ月分
  • 処遇改善加算 (I) 取得施設が多い
  • 介護職員にとって最も給与水準が高い施設区分の一つ

業務内容

  • 24時間体制の入浴・食事・排泄介助
  • レクリエーション、看取りケア
  • 多職種連携(看護師、リハビリ、栄養士)
  • 夜勤あり(月4〜6回)

メリット

  • 給与水準が安定して高い
  • 雇用が安定(社会福祉法人運営が多い)
  • 多様な介護スキルが身につく
  • キャリア形成しやすい(リーダー→主任→副施設長)

デメリット

  • 夜勤の負担
  • 看取りの精神的負担
  • 業務量が多い

向いている人

  • 給与重視
  • 介護技術を極めたい
  • 長期キャリアを築きたい

2. 介護老人保健施設(老健)

概要

在宅復帰を目指すリハビリ中心 の施設。医師・看護師が常駐し、医療と介護の中間。

年収・待遇

  • 全国平均: 約385万円
  • 賞与: 年3〜4ヶ月分
  • 医療法人運営が多く、福利厚生厚め

業務内容

  • リハビリ職と密接に連携
  • 入浴・食事・排泄介助
  • 在宅復帰に向けた支援
  • 夜勤あり

メリット

  • リハビリ知識・医療知識が身につく
  • 多職種連携で広い視野
  • 在宅復帰の達成感

デメリット

  • 業務範囲が広く負担大
  • 入退所が頻繁(慣れたら別れ)
  • 老健特有のリハビリ業務もある

向いている人

  • リハビリに興味
  • 多職種連携が好き
  • 短期入所者と関わりたい

3. グループホーム

概要

認知症の方 が少人数(1ユニット9人)で共同生活する施設。家庭的な雰囲気が特徴。

年収・待遇

  • 全国平均: 約360万円
  • 賞与: 年3ヶ月分
  • やや低めだが、関係性の濃さで満足度は高い

業務内容

  • 認知症ケアに特化
  • 一緒に料理・掃除
  • レクリエーション
  • 夜勤は 1ユニット1人体制(精神的負担あり)

メリット

  • 認知症ケアの専門スキルが磨かれる
  • 利用者と密な関係
  • 業務がルーティンで覚えやすい

デメリット

  • 給与は低め
  • 夜勤1人体制のプレッシャー
  • 認知症対応の精神的疲労

向いている人

  • 認知症の方とじっくり関わりたい
  • 家庭的な雰囲気が好き
  • 1人で動くのが苦にならない

4. デイサービス(通所介護)

概要

日中だけ利用者が来所する 通所型 施設。レクリエーション・入浴・食事介助。

年収・待遇

  • 全国平均: 約350万円
  • 賞与: 年3〜4ヶ月分
  • 夜勤手当がない分、年収はやや低め
  • ただしWLBは抜群

業務内容

  • 送迎(車の運転)
  • 入浴介助、機能訓練
  • レクリエーションの企画・実施
  • 利用者の日中の見守り

メリット

  • 夜勤なし が最大の魅力
  • 土日休みの施設も多い
  • 家庭との両立がしやすい
  • 介護スキルの基礎が固まる

デメリット

  • 給与は低め
  • 送迎の運転リスク
  • レクリエーション企画力が必要

向いている人

  • 子育て中・育児両立
  • 夜勤を避けたい
  • 接客が好き

5. 訪問介護

概要

利用者の自宅を訪問して介助。直行直帰 が基本の働き方。

年収・待遇

  • 全国平均: 約340万円(常勤の場合)
  • 登録ヘルパー(時給1,500〜2,500円)も多い
  • サービス提供責任者 に昇進すれば年収450〜550万円

業務内容

  • 1人で利用者宅を訪問
  • 身体介護(入浴・排泄)
  • 生活援助(掃除・調理・買い物)
  • ケアマネ・他事業所との連絡

メリット

  • 完全に自分のペース で動ける
  • 通勤時間ゼロ
  • 1対1で深い関係
  • 子育てとの両立◎

デメリット

  • 1人での判断責任
  • 移動負担(雨・雪の日も)
  • 件数が少ないと収入も少ない
  • 急変時の不安

向いている人

  • 子育て中
  • 自由な働き方
  • 1対1のケアにこだわり

6. 有料老人ホーム

概要

民間運営 の高齢者住宅。介護付き・住宅型・健康型の3種類。

年収・待遇

  • 施設のグレードによって 大きく変動
  • 高級ホーム: 年収420〜480万円
  • 一般的: 年収360〜400万円
  • 賞与は施設次第

業務内容

  • 入居者の介護(レベルは施設の種類で異なる)
  • 接遇・サービス精神
  • レクリエーション・イベント企画
  • クレーム対応

メリット

  • 高級ホームは給与水準が高い
  • 綺麗な環境で働ける
  • 接遇スキルが磨かれる
  • 富裕層との関わりで学びが多い

デメリット

  • クレーム対応がきつい施設も
  • 営業色が強い場合あり
  • 施設のグレードで待遇が極端に違う

向いている人

  • 接遇・サービス業の経験者
  • 高級志向
  • 営業的な要素が苦にならない

施設選びの判断マトリクス

給与最大化したい

  1. 特別養護老人ホーム
  2. 介護老人保健施設
  3. 高級有料老人ホーム

夜勤を避けたい

  1. デイサービス
  2. 訪問介護
  3. 一部の住宅型有料老人ホーム

認知症ケアを専門にしたい

  1. グループホーム
  2. 認知症対応型デイサービス
  3. 特養(認知症ユニット)

家庭との両立

  1. デイサービス
  2. 訪問介護(登録ヘルパー)
  3. 短時間勤務OKの施設

キャリアアップを目指す

  1. 特養 → 主任 → 施設長
  2. 老健 → 多職種連携でキャリア多様化
  3. 訪問介護 → サービス提供責任者 → 開業

転職パターン別の給与変化事例

A. デイサービス → 特養

  • デイ(年収340万円) → 特養(年収400万円) = +60万円
  • 夜勤手当が加わるため
  • WLBは下がるが収入アップ

B. 特養 → 訪問介護(管理者ルート)

  • 特養(年収420万円) → 訪問介護常勤(年収380万円) → サービス提供責任者(年収500万円)
  • 管理者になれば結果的に年収アップ

C. グループホーム → 高級有料老人ホーム

  • グループホーム(年収360万円) → 高級有料(年収460万円) = +100万円
  • 接遇スキルが評価される

まとめ

  • 施設ごとに年収・夜勤・業務負荷が大きく違う
  • 給与重視なら特養 or 老健WLB重視ならデイ or 訪問
  • 認知症ケア特化ならグループホーム接遇好きなら有料老人ホーム
  • 転職で年収+60〜100万円も十分現実的

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出典: 厚生労働省「介護労働実態調査」/ 各施設種別の介護報酬告示